無人航空機操縦士 一等学科試験 二等学科試験-第5版対応 第2回
問21
航空法に基づき原則として無人航空機の飛行が禁止されている「空港等の周辺の空域」に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。
- 「空港等の周辺の空域」は、空港やヘリポート等の周辺に設定されている進入表面、転移表面若しくは水平表面の上空の空域のみが飛行禁止空域である。
- 新千歳空港・成田国際空港・東京国際空港・中部国際空港・関西国際空港・大阪国際空港・福岡空港・那覇空港では、進入表面等の上空の空域のみが飛行禁止空域となっている。
- 空港等の周辺の空域は、航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれのある空域として規制対象となる。
解説
■【設問の意図】
本設問は、航空法における無人航空機の飛行禁止空域の一つである「空港等の周辺の空域」について、その具体的な範囲と規制の目的を正しく理解しているかを確認することを意図しています。特に、特定の空港における追加の規制範囲や、一般的な空港周辺空域の定義に関する正確な知識が問われます。
■【正解の理由】
選択肢3が正しい記述です。航空法において、無人航空機の飛行に当たって確保すべき安全は「航空機の航行の安全」と「地上又は水上の人又は物件の安全」であり、これらに危害を及ぼすおそれがある空域として「空港等の周辺の上空の空域」が規制対象とされています(教則3.1.2(2)2)a.)。
■【初心者がここで迷う理由】
初心者は、空港周辺の飛行禁止空域の具体的な範囲や、特定の主要空港における追加の規制について、詳細な知識が不足しているため迷うことがあります。特に「のみ」といった限定的な表現が含まれる選択肢に注意が必要です。航空法では、進入表面、転移表面、水平表面だけでなく、延長進入表面、円錐表面、外側水平表面、さらには告示で定める飛行場周辺の空域も「空港等の周辺の空域」に含まれるため、これらの詳細を把握していないと誤った選択をしてしまう可能性があります。また、主要空港では、進入表面等の「上空」だけでなく「下」の空域や「敷地の上空」も禁止されている点が盲点となりやすいです。
■【本番での判断フロー】
1. 問題文で「空港等の周辺の空域」に関する正しい記述を求めていることを確認します。
2. 各選択肢を読み、教則の記述と照合します。
3. 選択肢1:「のみ」という限定的な表現に注目します。教則3.1.2(2)1)a.の記述と照らし合わせると、進入表面、転移表面、水平表面以外にも、延長進入表面、円錐表面、外側水平表面、告示で定める飛行場周辺の空域も含まれるため、この選択肢は誤りであると判断します。
4. 選択肢2:「のみ」という限定的な表現に注目します。教則3.1.2(2)1)a.の記述と照らし合わせると、新千歳空港などの主要空港では、進入表面等の「上空」だけでなく「下」の空域や「空港の敷地の上空」も飛行禁止空域となっているため、この選択肢は誤りであると判断します。
5. 選択肢3:空港等の周辺の空域が「航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれのある空域として規制対象となる」という記述は、教則3.1.2(2)2)a.の「<航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれのある空域>」の項目に合致するため、正しいと判断します。
6. 正解は選択肢3です。
問22
無人航空機の緊急用務空域に関する説明として、正しいものを1つ選びなさい。
- 緊急用務空域は、国土交通大臣の許可があれば、無人航空機を飛行させることができる。
- 緊急用務空域では、重量100グラム未満の模型航空機は飛行禁止の対象外となる。
- 無人航空機の操縦者は、飛行を開始する前に、当該空域が緊急用務空域に該当するか否かを確認することが義務付けられている。
解説
■【設問の意図】
緊急用務空域に関する正確な知識、特に飛行禁止の範囲、確認義務、他の許可との関係について理解しているかを確認するものです。
■【正解の理由】
選択肢3が正しいです。教則3.1.2(2)1)b.緊急用務空域には、「無人航空機の操縦者は、飛行を開始する前に、当該空域が緊急用務空域に該当するか否かの別を確認することが義務付けられている。」と明記されています。
■【初心者がここで迷う理由】
緊急用務空域の概念は理解していても、その具体的な規制内容、特に100g未満の模型航空機も対象となる点や、他の飛行許可があっても飛行できないという厳格なルール、そして飛行前の確認義務の重要性について、詳細まで把握しきれていない場合があります。また、災害時という限定的な状況でのみ指定されると誤解するケースもあります。
■【本番での判断フロー】
1. 問題文が「緊急用務空域」について問うていることを確認する。
2. 各選択肢を読み、教則の記述と照合する。
3. 選択肢1:「許可があれば飛行可能」という記述は、緊急用務空域の厳格な飛行禁止ルール(他の許可があっても飛行できない)に反するため、誤りだと判断する。
4. 選択肢2:「100g未満の模型航空機は対象外」という記述は、緊急用務空域では100g未満も対象となるため、誤りだと判断する。
5. 選択肢3:「飛行開始前の確認義務」という記述は、教則に明記されているため、正しいと判断する。
6. 最終的に、最も正確な記述である選択肢3を正解とする。
問23
「高度150メートル以上の飛行禁止空域」に関する説明として、正しいものを1つ選びなさい。
- 「高度150メートル以上の飛行禁止空域」とは、海抜高度が150メートル以上の空域を指す。
- 山岳部などの起伏の激しい地形の上空では、意図せず直下の地表からの高度差が150メートル以上になるおそれがあるため、特に注意が必要である。
- 煙突や鉄塔などの高層の構造物から50メートル以内の空域は、高度150メートル以上の空域であっても飛行禁止空域から除外される。(正解)
- 高度150メートル以上の空域は、航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれがないため、原則として無人航空機の飛行が許可されている。
解説
■【設問の意図】
「高度150メートル以上の飛行禁止空域」の定義と、その例外に関する正確な知識を問うています。特に、海抜高度との違いや、構造物周辺の特例における距離の理解が重要です。
■【正解の理由】
選択肢2が正しいです。教則3.1.2(2)1)c.「高度150メートル以上の空域」には、「山岳部などの起伏の激しい地形の上空で無人航空機を飛行させる場合には、意図せず150メートル以上の高度差になるおそれがあるので注意が必要である」と明記されています。これは、直下の地表または水面からの高度差が基準となることを示しています。
■【初心者がここで迷う理由】
初心者は、「高度150メートル以上」という言葉から、海抜高度を連想しがちです。また、例外規定があること自体を知らない場合や、例外の適用される距離(30メートル)を正確に覚えていない場合に迷うことがあります。特に、山岳部での飛行は高度差が変わりやすいため、直下の地表からの高度差という基準を理解していないと誤った判断をしてしまう可能性があります。
■【本番での判断フロー】
1. まず「高度150メートル以上の飛行禁止空域」の定義を思い出す。海抜高度ではなく、直下の地表または水面からの高度差が基準である。
2. 選択肢1は「海抜高度が150メートル以上」とあるため、この時点で誤りだと判断する。
3. 選択肢2は山岳部での注意点に言及しており、直下の地表からの高度差が基準であることと整合するため、正しい可能性が高いと考える。
4. 選択肢3は構造物からの距離が「50メートル以内」とあるが、正確な距離は「30メートル以内」であるため、誤りだと判断する。
5. 選択肢4は「航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれがないため、原則として無人航空機の飛行が許可されている」とあるが、実際には航空機との分離のため原則禁止されているため、誤りだと判断する。
6. 以上の検討から、選択肢2が最も適切であると結論付ける。
問24
航空法において、国の許可又は承認が原則として不要な飛行として、正しいものを1つ選びなさい。
- 日没後の飛行
- 人口集中地区に該当する地域での高度150m以上の飛行
- 人口集中地区に該当しない地域での高度150m未満の飛行
解説
■【設問の意図】
航空法における無人航空機の特定飛行に関する規制空域と規制方法を正しく理解しているかを確認する。特に、国の許可・承認が原則として不要な飛行(カテゴリーⅠ飛行)の条件を把握しているかが問われる。
■【正解の理由】
航空法において、無人航空機の飛行が原則として禁止される「特定飛行」は、特定の空域(空港等の周辺、緊急用務空域、地表または水面から150m以上の高さの空域、人口集中地区の上空)または特定の方法(夜間飛行、目視外飛行、第三者または第三者の物件との距離が30m未満での飛行、多数の者の集合する催し場所上空での飛行、危険物の輸送、物件投下)に該当する場合である。
選択肢cの「人口集中地区に該当しない地域での高度150m未満の飛行」は、これらの特定飛行のいずれにも該当しないため、国の許可または承認が原則として不要な飛行(カテゴリーⅠ飛行)となる。
■【初心者がここで迷う理由】
無人航空機の飛行に関する規制は多岐にわたり、どの条件が「特定飛行」に該当し、どの条件が「特定飛行」に該当しないのかを混同しやすい。特に、高度150m以上や人口集中地区は規制対象となるが、「〜に該当しない地域」や「〜未満の飛行」といった否定形や範囲指定が加わることで、判断が複雑になる。また、夜間飛行やイベント上空での飛行など、具体的な規制方法と混同する可能性もある。
■【本番での判断フロー】
1. まず、問題文が「国の許可又は承認が原則として不要な飛行」を求めていることを確認する。これは「特定飛行に該当しない飛行(カテゴリーⅠ飛行)」を意味する。
2. 各選択肢について、それが航空法で定められている「特定飛行」の条件に該当するかどうかを一つずつ確認する。
3. 「特定飛行」の条件(規制空域と規制方法)を思い出す。
* 規制空域:空港周辺、緊急用務空域、150m以上、人口集中地区上空。
* 規制方法:夜間飛行、目視外飛行、30m未満、催し場所上空、危険物輸送、物件投下。
4. 選択肢a「日没後の飛行」は夜間飛行に該当するため特定飛行。
5. 選択肢b「人口集中地区に該当する地域での高度150m以上の飛行」は人口集中地区上空かつ150m以上の空域に該当するため特定飛行。
6. 選択肢c「人口集中地区に該当しない地域での高度150m未満の飛行」は、上記の特定飛行のいずれの条件にも該当しないため、国の許可又は承認が原則として不要な飛行であると判断する。
問25
無人航空機の操縦者が飛行を行う際の原則として、正しいものを1つ選びなさい。
- 日没後から日出までの間
- 日出から日没までの間
- 午前9時から午後5時までの間(正解)
- 日の出から日没までの間であれば、時間帯の制限はない
解説
■【設問の意図】
この設問は、無人航空機操縦者が航空法に基づいて飛行を行う際の基本的な時間帯に関する原則を理解しているかを確認することを目的としています。特に「昼間(日中)」の定義とその重要性を問います。
■【正解の理由】
航空法において、無人航空機の操縦者は「昼間(日中。日出から日没までの間)」における飛行が原則とされています。この「昼間(日中)」は、国立天文台が発表する日の出の時刻から日の入りの時刻までの間を指します。したがって、選択肢2がこの原則に合致するため、正しい記述です。
■【初心者がここで迷う理由】
初心者は、「昼間」という言葉の一般的な感覚と、航空法で定められた厳密な定義との違いで迷うことがあります。特に、特定の時間帯(例:午前9時から午後5時)を「昼間」と誤解したり、夜間飛行の規制と混同したりする可能性があります。また、日の出・日没の時刻が地域や季節によって異なるという点も、正確な理解を妨げる要因となることがあります。
■【本番での判断フロー】
1. 問題文が「無人航空機の操縦者が飛行を行う際の原則」を問うていることを確認する。
2. 航空法における飛行時間帯の原則は「昼間(日中)」であることを思い出す。
3. 「昼間(日中)」の定義が「日出から日没までの間」であることを想起する。
4. 各選択肢を検討し、この定義に合致する選択肢を選ぶ。選択肢2が「日出から日没までの間」と明記されているため、これが正解であると判断する。
問26
無人航空機の操縦者に課せられる義務として、正しいものを1つ選びなさい。
- 飛行させる者が自分の目で無人航空機及びその周囲の状況を常時監視することには、双眼鏡やモニターによる監視も含まれる。
- 安全な飛行を行うためにバッテリー残量を確認する目的で、無人航空機から一時的に目を離しモニターを確認する行為は、目視飛行の範囲内となる。
- 目視による常時監視とは、飛行させる者が自分の目で見ることを指し、眼鏡やコンタクトレンズの使用は「目視」に含まれない。(正解)
解説
■【設問の意図】
無人航空機の操縦者に課せられる「目視による常時監視」の義務について、その具体的な定義と許容される範囲を理解しているかを確認する。特に、モニターや補助者による監視と、一時的なモニター確認の違いを区別できるかが問われる。
■【正解の理由】
航空法における「目視による常時監視」の定義では、安全な飛行のためにバッテリー残量を確認する目的で、無人航空機から一時的に目を離してモニターを確認する行為は、目視飛行の範囲内とされています。これは、安全確保のための必要な確認行為として認められているためです。
■【初心者がここで迷う理由】
初心者は「目視による常時監視」という言葉から、一切の視線移動や補助具の使用が許されないと誤解しがちです。特に、FPVやモニターによる監視が「目視」に含まれないという記述と、バッテリー残量確認のためのモニター確認が「目視飛行の範囲内」であるという記述の区別がつきにくく、混乱することがあります。また、眼鏡やコンタクトレンズの使用が「目視」に含まれる点も、細かい知識として見落としやすいです。
■【本番での判断フロー】
1. 設問が「目視による常時監視」の定義と範囲について問うていることを確認する。
2. 各選択肢の内容を、教則の「目視により常時監視」の定義と照らし合わせる。
3. 「双眼鏡やモニターによる監視」は目視に含まれないことを思い出す。
4. 「眼鏡やコンタクトレンズの使用」は目視に含まれることを思い出す。
5. 「安全確保のためのバッテリー残量確認等の一時的なモニター確認」は目視飛行の範囲内であることを思い出す。
6. これらの知識に基づいて、正しい選択肢を特定する。
問27
無人航空機を飛行させる者が、当該無人航空機と地上又は水上の人又は物件との間に30メートル以上の距離を保って飛行させることが原則とされている。この「人又は物件」に該当しないものを1つ選びなさい。
- 自動車
- 鉄道車両
- 樹木
- ビル(正解)
解説
■【設問の意図】
航空法における無人航空機の飛行規制の一つである「人又は物件との距離」に関する規定の理解度を問うものです。特に、「人又は物件」の定義とその例外を正確に把握しているかを確認することが目的です。
■【正解の理由】
教則3.1.2(2)2)c.「人又は物件との距離」において、「人又は物件」とは「第三者又は第三者の物件を指し、無人航空機を飛行させる者及びその関係者並びにこれらの者が所有又は管理する物件は該当しない。」と定義されています。さらに、「物件」の具体例として「車両等:自動車、鉄道車両、軌道車両、船舶、航空機、建設機械、港湾のクレーン 等」や「工作物:ビル、住居、工場、倉庫、橋梁、高架、水門、変電所、鉄塔、電柱、電線、信号機、街灯 等」が挙げられています。一方で、「土地や自然物(樹木、雑草等)などは、『物件』に該当しない。」と明記されています。したがって、選択肢3の「樹木」は「人又は物件」に該当しないため、これが正解となります。
■【初心者がここで迷う理由】
初心者は、「物件」という言葉の一般的な意味合いから、樹木も何らかの「物」であるため規制対象になると誤解しやすい傾向があります。しかし、航空法における「物件」の定義は、無人航空機の落下や衝突によって人命や財産に危害を及ぼす可能性のある人工物や、人が中に存在しうる構造物に限定されており、土地や自然物はその対象外とされています。この法律特有の定義を理解していないと、迷う原因となります。
■【本番での判断フロー】
1. 問題文で「人又は物件に該当しないもの」を問われていることを確認する。
2. 航空法における「人又は物件」の定義を思い出す。特に「土地や自然物(樹木、雑草等)は該当しない」という例外規定に注目する。
3. 各選択肢を検討し、定義に合致しないもの(自然物)を選ぶ。
4. 選択肢1「自動車」、選択肢2「鉄道車両」、選択肢4「ビル」は、いずれも教則に記載されている「物件」の具体例であるため、これらは該当すると判断する。
5. 選択肢3「樹木」は自然物であるため、「物件」に該当しないと判断し、これを正解とする。
問28
「多数の者の集合する催し」が行われている場所の上空における無人航空機の飛行に関する説明として、正しいものを1つ選びなさい。
- 信号待ちや混雑により自然発生的に生じる人混みの上空での飛行は、「多数の者の集合する催し」に該当するため、原則として禁止される。
- 「多数の者の集合する催し」に該当するか否かは、集合する者の人数や規模のみで判断される。
- プロスポーツの試合や屋外で開催されるコンサート等のイベント上空での飛行は、「多数の者の集合する催し」に該当する。
解説
■【設問の意図】
「多数の者の集合する催し」の定義と、それに該当する具体的な例を理解しているかを確認する。航空法における無人航空機の特定飛行の一つである「催し場所上空」の規制対象を正しく認識していることが重要です。
■【正解の理由】
教則3.1.2(2)2)d.「催し場所上空」において、「祭礼、縁日、展示会のほか、プロスポーツの試合、スポーツ大会、運動会、屋外で開催されるコンサート等のイベント、ドローンショー...花火大会、盆踊り大会、マラソン、街頭パレード、選挙等における屋外演説会、デモ(示威行為)等」が「多数の者の集合する催し」に該当する例として明記されているため、選択肢3が正しいです。
■【初心者がここで迷う理由】
「多数の者の集合する催し」の定義が「集合する者の人数や規模だけでなく、特定の場所や日時に開催されるかどうかによって総合的に判断される」と複雑であるため、判断基準を誤解しやすいです。特に、自然発生的な人混みと計画的な催しとの区別が曖昧になりがちであり、具体的な例を暗記していないと、個別のケースで迷う可能性があります。
■【本番での判断フロー】
1. 設問が「多数の者の集合する催し」に関する正しい説明を求めていることを確認します。
2. 各選択肢を教則の定義と具体例に照らし合わせて検討します。
3. 選択肢1は「自然発生的なもの(信号待ちや混雑により生じる人混み等)」は該当しない例として挙げられているため誤りです。
4. 選択肢2は「集合する者の人数や規模だけでなく、特定の場所や日時に開催されるかどうかによって総合的に判断される」とあるため、「人数や規模のみ」で判断するとしている点で誤りです。
5. 選択肢3は「プロスポーツの試合、スポーツ大会、運動会、屋外で開催されるコンサート等のイベント」が該当する例として明記されているため正しいです。
6. 正しい選択肢3を選択します。
問29
航空法における無人航空機による危険物の輸送に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。
- 無人航空機の飛行のために必要な燃料や電池は、危険物の輸送の対象となる。
- 火薬類、高圧ガス、引火性液体などは、航空法上の危険物に該当する。
- 危険物を輸送する飛行は、いかなる場合も航空法により禁止されており、許可・承認の対象外である。(正解)
- 農薬等の空中散布を行う場合、航空法施行規則第236条の82第1項第2号の要件を満たしても、危険物輸送の承認手続きは必要となる。
解説
■【設問の意図】
航空法における無人航空機による危険物の輸送に関する基本的な理解度を問うものです。特に、危険物の定義と、無人航空機自身の運用に必要な物品が危険物輸送の対象外となる例外について正確に把握しているかを確認します。
■【正解の理由】
選択肢2が正しい記述です。教則3.1.2(2)2)e.「危険物の輸送」の項に、「『危険物』とは、火薬類、高圧ガス、引火性液体、可燃性物質、酸化性物質類、毒物類、放射性物質、腐食性物質などが該当する」と明記されています。これらは無人航空機による輸送が原則禁止される危険物の具体的な例です。
■【初心者がここで迷う理由】
初心者は、無人航空機の運用に必要な燃料やバッテリー、安全装置の火薬類なども「危険物」として輸送規制の対象になると誤解しがちです。また、危険物輸送が「原則禁止」であることから、いかなる場合も禁止されていると捉え、許可・承認の可能性や特定の条件での承認不要の例外を見落とすことがあります。特に、最近の教則改訂で農薬散布における危険物輸送の承認不要の特例が追加されたため、その条件を正確に理解していないと混乱を招きます。
■【本番での判断フロー】
1. 問題文が「正しいもの」を求めているか「誤っているもの」を求めているかを確認します。
2. 各選択肢を教則の「危険物の輸送」の項目と照らし合わせます。
3. 選択肢1:「無人航空機の飛行のために必要な燃料や電池」は、無人航空機自身の運用に必要なため、危険物輸送の対象外であると教則に明記されています。したがって、この選択肢は誤りです。
4. 選択肢2:「火薬類、高圧ガス、引火性液体など」は、教則で危険物の具体例として挙げられています。これは正しい記述です。
5. 選択肢3:危険物輸送は「原則禁止」ですが、特定飛行として国土交通大臣の許可・承認があれば実施可能です。「いかなる場合も禁止」という記述は誤りです。
6. 選択肢4:農薬等の空中散布において、特定の要件(航空法施行規則第236条の82第1項第2号)を満たせば承認手続きが不要となる特例がありますが、「いかなる条件でも不要」という記述は誤りです。
7. 以上の検討から、選択肢2が唯一の正しい記述であると判断できます。
問30
航空法における「物件の投下」に該当する行為として、正しいものを1つ選びなさい。
- 農薬の空中散布
- 地上の人員に物件を落下させることなく受け渡す行為(正解)
- 輸送した物件を地表に置く行為
解説
■【設問の意図】
本設問は、航空法における「物件の投下」の定義と、それに該当する行為、および該当しない行為を正確に理解しているかを確認することを意図しています。特定飛行の一つである「物件の投下」に関する規制の適用範囲を正しく判断できる知識が求められます。
■【正解の理由】
航空法において「物件の投下」とは、無人航空機から物件を投下させる行為を指し、水や農薬等の液体や霧状のものの散布もこれに含まれます。したがって、選択肢1の「農薬の空中散布」は「物件の投下」に該当します。
■【初心者がここで迷う理由】
初心者は、「投下」という言葉から「意図的に落とす」行為のみを連想しがちですが、航空法では「水や農薬等の液体や霧状のものの散布」も含まれる点が盲点となりやすいです。また、地上の人員への受け渡しや地表への設置といった、落下を伴わない行為が「投下」に含まれないことを混同する可能性があります。
■【本番での判断フロー】
1. 設問が「物件の投下」に「該当する行為」を求めているか、「該当しない行為」を求めているかを確認する。
2. 航空法の定義を思い出す。「物件の投下」には「水や農薬等の液体や霧状のものの散布」が含まれることを確認する。
3. 「地上の人員に落下させることなく受け渡す行為」や「輸送した物件を地表に置く行為」は「物件の投下」に該当しないことを確認する。
4. これらの定義に照らし合わせ、正しい選択肢を選ぶ。
問31
航空法に基づく国の飛行の許可又は承認が不要な無人航空機の飛行として、正しいものを1つ選びなさい。
- 日没後に行う飛行
- 多数の者の集合する催しが行われている場所の上空で行う飛行
- 国や地方公共団体から依頼を受けた者が、事故や災害に際し、捜索又は救助を目的として行う飛行
- 人口集中地区に該当する地域で高度150m未満で行う飛行(正解)
解説
■【設問の意図】
航空法における無人航空機の特定飛行に関する規制の例外、特に捜索・救助活動における特例について理解しているかを問う。
■【正解の理由】
教則3.1.2(2)3)a.「捜索又は救助のための特例」に記載されている通り、国や地方公共団体、またはこれらから依頼を受けた者が、事故や災害に際し、人命や財産の急迫した危難を回避するための捜索または救助を目的として無人航空機を飛行させる場合には、特例として飛行の空域および方法の規制が適用されません。
■【初心者がここで迷う理由】
多くの飛行が許可や承認を必要とする中で、どのような場合に例外が適用されるのか、その範囲や条件を正確に把握できていないと迷うことがあります。特に「依頼を受けた者」も含まれる点がポイントです。また、日没後の飛行やイベント上空での飛行、人口集中地区での飛行は原則として特定飛行に該当し、許可や承認が必要となるため、これらと混同しやすいです。
■【本番での判断フロー】
1. 問題文が「許可又は承認が不要な飛行」を求めていることを確認する。
2. 各選択肢が航空法の特定飛行の規制に該当するか、または例外規定に該当するかを判断する。
3. a. 日没後の飛行:夜間飛行に該当し、原則として承認が必要。
4. b. 多数の者の集合する催しが行われている場所の上空での飛行:原則として承認が必要。
5. c. 国や地方公共団体から依頼を受けた捜索・救助目的の飛行:教則に明記された特例に該当し、許可・承認が不要。
6. d. 人口集中地区での高度150m未満の飛行:人口集中地区上空での飛行に該当し、原則として許可が必要。
7. 以上の判断から、cが正しい選択肢であると結論付ける。
問32
無人航空機の飛行に関する規制について、高度150メートル以上の空域の飛行に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。
- 高度150メートル以上の空域は、いかなる場合でも無人航空機の飛行禁止空域である。
- 煙突や鉄塔などの高層構造物から30メートル以内の空域は、高度150メートル以上であっても飛行禁止空域から除外される。
- 高度150メートル以上の空域であっても、国の許可があれば、いかなる場所でも飛行禁止空域から除外される。
- 煙突や鉄塔などの高層構造物から30メートル以内の空域は、高度150メートル以上であっても飛行禁止空域から除外されるが、第三者又は第三者の物件から30メートル以内の飛行に該当するため、飛行の方法に関する手続きは必要となる。
解説
■【設問の意図】
高度150メートル以上の空域における無人航空機の飛行に関する例外規定と、それに伴う追加の手続きについて理解しているかを問う。特に、特定の条件下で飛行禁止空域から除外される場合でも、他の規制が適用される点を把握しているかが重要である。
■【正解の理由】
教則3.1.2(2)3)b.「高度150メートル以上の空域の例外」に、「煙突や鉄塔などの高層の構造物の周辺は、航空機の飛行が想定されないことから、高度150メートル以上の空域であっても、当該構造物から30メートル以内の空域については、無人航空機の飛行禁止空域から除外されている。ただし、当該構造物の関係者による飛行を除き、第三者又は第三者の物件から30メートル以内の飛行に該当することから、当該飛行の方法に関する手続き等は必要となる。」と明記されている。選択肢4はこの内容を正確に記述している。
■【初心者がここで迷う理由】
初心者は、高度150メートル以上の空域が「原則飛行禁止」であるという大原則に囚われがちで、例外規定の存在を見落とすことがある。また、例外として飛行禁止空域から除外されたとしても、それが「無条件で飛行可能」を意味するわけではなく、他の特定飛行の規制(第三者との距離30メートル未満など)が適用され、別途手続きが必要になるという複雑な条件を理解しきれない場合がある。
■【本番での判断フロー】
1. 問題文が「高度150メートル以上の空域の飛行に関する例外」について問うていることを確認する。
2. 選択肢を一つずつ確認し、教則に記載されている例外規定と照合する。
3. 「煙突や鉄塔などの高層構造物から30メートル以内」という具体的な条件が提示されている選択肢に注目する。
4. その上で、単に「除外される」だけでなく、「飛行の方法に関する手続きが必要となる」という追加条件まで言及している選択肢が最も正確な記述であると判断する。
5. 「いかなる場合でも禁止」や「国の許可があればいかなる場所でも除外」といった極端な表現の選択肢は誤りである可能性が高いと判断し、除外する。
問33
十分な強度を有する紐等で係留して無人航空機を飛行させる場合、航空法に基づく飛行の許可・承認が不要となる飛行方法として、誤っているものを1つ選びなさい。
- 人口集中地区の上空での飛行
- 夜間飛行
- 危険物の輸送
- 第三者から30メートル以内の飛行(正解)
解説
■【設問の意図】
本設問は、航空法において、十分な強度を有する紐等で係留して無人航空機を飛行させる場合に、特定飛行の許可・承認が不要となる飛行方法に関する正確な知識を問うものです。特に、どの飛行方法が例外として扱われるかを理解しているかを確認します。
■【正解の理由】
航空法施行規則第236条の82第1項第2号の規定により、十分な強度を有する紐等(30メートル以下)で係留し、飛行可能な範囲内への第三者の立入管理等の措置を講じて無人航空機を飛行させる場合、人口集中地区、夜間飛行、目視外飛行、第三者から30メートル以内の飛行、及び物件投下に係る手続き等が不要とされています。しかし、「危険物の輸送」は、この例外規定には含まれていません。したがって、係留飛行であっても危険物の輸送を行う場合は、別途、国土交通大臣の許可・承認が必要です。
■【初心者がここで迷う理由】
初心者は、係留飛行が多くの特定飛行の規制を緩和する特例であるため、危険物の輸送も例外に含まれると誤解しやすいです。また、物件投下と危険物の輸送を混同し、物件投下が例外であることから危険物の輸送も例外であると考えてしまう可能性があります。航空法の規制は細かく、それぞれの特定飛行に対して個別の例外規定が設けられているため、正確な知識が求められます。
■【本番での判断フロー】
1. 設問が「係留飛行の例外」について尋ねていることを確認する。
2. 選択肢を一つずつ確認し、航空法の係留飛行の例外規定に照らし合わせる。
3. 「人口集中地区の上空での飛行」「夜間飛行」「第三者から30メートル以内の飛行」は、係留飛行の例外として明記されていることを思い出す。
4. 「危険物の輸送」が係留飛行の例外規定に明記されていないことを確認する。
5. したがって、「危険物の輸送」が誤った選択肢であると判断し、これを選択する。
問34
航空法に基づく国の飛行の許可又は承認が不要となる飛行に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 航空法施行規則第236条の82第1項第2号の要件を満たす農薬等の空中散布は、夜間飛行、目視外飛行、第三者から30メートル以内の飛行、危険物輸送及び物件投下に係る飛行の承認手続きが不要である。
- 無人航空機操縦者技能証明及び機体認証を受けていない場合であっても、日没後の飛行は許可又は承認が不要である。(正解)
- 人口集中地区に該当しない地域での高度150m未満の飛行は、無人航空機操縦者技能証明及び機体認証を受けていない場合であっても、国の許可又は承認が不要である。
- 多数の者の集合する催しが行われている場所の上空での飛行は、無人航空機操縦者技能証明及び機体認証を受けていない場合であっても、許可又は承認が不要である。
解説
■【設問の意図】
航空法における無人航空機の飛行許可・承認に関する最新の規制緩和、特に農薬等の空中散布に関する特例について理解しているかを問う。
■【正解の理由】
教則第5版 3.1.2(2)3)dに明記されている通り、航空法施行規則第236条の82第1項第2号で定める要件を満たす農薬等の空中散布は、夜間飛行、目視外飛行、第三者から30メートル以内の飛行、危険物輸送及び物件投下に係る飛行の承認手続きが不要とされた。これは、本来は許可・承認が必要な特定飛行が、特定の条件を満たすことで承認不要となる規制緩和である。
■【初心者がここで迷う理由】
選択肢3のように、無人航空機操縦者技能証明や機体認証の有無にかかわらず、元々許可・承認が不要な飛行(カテゴリーⅠ飛行)と、特定の条件を満たすことで許可・承認が不要になる「例外」の区別が曖昧になることがある。教則の改訂内容を把握していないと、最新の規制緩和に対応できない。「許可・承認が不要」という言葉に惑わされ、本来は許可・承認が必要な特定飛行の条件を見落とす可能性がある。
■【本番での判断フロー】
1. 設問が「許可又は承認が不要となる飛行」について尋ねていることを確認する。
2. 各選択肢の内容を検討する。
3. 選択肢1は、農薬散布に関する特定の要件を満たした場合の承認不要の特例であり、教則第5版で追加された重要な規制緩和であることを思い出す。
4. 選択肢2と4は、特定飛行に該当するため、原則として許可・承認が必要であり、無人航空機操縦者技能証明や機体認証の有無にかかわらず不要となるわけではないことを確認する。
5. 選択肢3は、人口集中地区に該当しない地域での高度150m未満の飛行は、元々特定飛行に該当しない(カテゴリーⅠ飛行)ため許可・承認が不要であるが、設問の意図が「農薬散布例外」というより具体的な規制緩和を問うているため、選択肢1が最も適切であると判断する。
問35
航空法における無人航空機の飛行に関する「第三者」の定義について、次のうち正しいものを1つ選びなさい。
- 「第三者」とは、無人航空機の飛行に直接的又は間接的に関与している者を指す。
- 「第三者」とは、無人航空機の飛行に直接的又は間接的に関与していない者を指す。
- 「第三者」には、操縦者、補助者、および飛行目的について操縦者と共通の認識を持つ間接関与者が含まれる。(正解)
- 映画の空撮における俳優やスタッフは、無人航空機の飛行目的について操縦者と共通の認識を持つ場合でも、常に「第三者」に該当する。
解説
■【設問の意図】
航空法における無人航空機の飛行に関する「第三者」の定義を正確に理解しているかを確認する。特に、飛行に直接的または間接的に関与する者が「第三者」に含まれないことを理解しているかが問われます。
■【正解の理由】
航空法において「第三者」とは、無人航空機の飛行に直接的又は間接的に関与していない者を指します(教則3.1.2(2)4)a.(1)参照)。飛行に直接関与する操縦者や補助者、および飛行目的について操縦者と共通の認識を持ち、指示に従う間接関与者(例:映画の空撮における俳優やスタッフ)は「第三者」には該当しません。
■【初心者がここで迷う理由】
「第三者」という言葉の日常的な意味合いから、飛行に関わる全ての人以外を漠然と「第三者」と捉えがちです。しかし、航空法では「直接的または間接的に関与しているか否か」という明確な基準があり、特に「間接関与者」の定義が複雑であるため、その範囲を誤解しやすいです。映画の撮影スタッフやイベント参加者など、一見すると「第三者」に見えるが、実際には飛行目的を共有し、安全上の指示を受けている場合は「第三者」に該当しないという点が混乱を招きます。
■【本番での判断フロー】
1. 問題文が「第三者」の定義について尋ねていることを確認する。
2. 航空法の定義「無人航空機の飛行に直接的又は間接的に関与していない者をいう」を思い出す。
3. 各選択肢をこの定義と照らし合わせる。
4. 「関与していない者」というキーワードを含む選択肢が正解となる可能性が高い。
5. 「直接関与者」や「間接関与者」の具体例(操縦者、補助者、映画スタッフなど)が「第三者」に含められている選択肢は誤りであると判断する。
6. 最終的に、定義に最も合致する選択肢を選ぶ。
問36
「第三者上空」の定義に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 「第三者上空」とは、第三者の直上のみを指し、飛行させる無人航空機の落下距離を考慮する必要はない。
- 「第三者上空」には、第三者が乗り込んでいる移動中の車両等の上空は含まれない。
- 第三者が遮蔽物に覆われており、無人航空機が衝突した際に保護される状況にある場合は、無人航空機が第三者上空にあるとはみなされない。
- レベル3.5飛行として移動中の車両等の上空を一時的に飛行する場合でも、常に第三者上空の飛行とみなされる。(正解)
解説
■【設問の意図】
「第三者上空」の定義と、それが適用されない例外条件を正確に理解しているかを確認する問題です。特に、単なる直上だけでなく落下距離の概念や、特定の状況下での例外を把握しているかが問われます。
■【正解の理由】
教則3.1.2(2)4)a. (2)①に「『第三者』が遮蔽物に覆われており、当該遮蔽物に無人航空機が衝突した際に当該第三者が保護される状況にある場合(当該第三者が屋内又は車両等(移動中のものを除く。)の内部にある場合等。)は、無人航空機が第三者上空にあるとはみなさないこととなる。」と明記されており、選択肢3はこの記述と完全に一致するため、正しいです。
■【初心者がここで迷う理由】
「第三者上空」という言葉から、単純に真上だけを想像しがちですが、教則では落下距離の概念や特定の保護状況、レベル3.5飛行の例外など、詳細な条件が定められています。表面的な理解では誤った判断をしてしまう可能性があるため、注意が必要です。特に、移動中の車両の上空が原則含まれる点や、遮蔽物による保護の例外が理解しにくいポイントとなります。
■【本番での判断フロー】
1. 「第三者上空」の基本的な定義(第三者の直上だけでなく、落下距離を考慮した落下可能性のある領域も含む)を思い出す。
2. 教則に記載されている「第三者上空とみなされない例外」が2点あることを思い出す。
3. 各選択肢が、この定義や例外に合致するかどうかを照合する。
4. 特に「遮蔽物に覆われている場合」や「レベル3.5飛行での移動中の車両等の一時的な横断」が例外となる点を重点的に確認し、誤った記述(「〜常にみなされる」「〜含まれない」など)を見抜く。
問37
無人航空機の特定飛行における「立入管理措置」に関する説明として、正しいものを1つ選びなさい。
- 立入管理措置を講じた特定飛行は、第三者の上空を飛行するカテゴリーⅢ飛行に分類される。
- 立入管理措置とは、無人航空機の飛行経路下において、無人航空機を飛行させる者及びこれを補助する者以外の第三者の立入りを管理する措置を指す。
- 夜間飛行を行う場合、補助者の配置が困難な場合でも、塀やフェンス等を設置することや、第三者の立入りを制限する旨の看板やコーン等を設置することで、補助者の配置に代えることはできない。(正解)
解説
■【設問の意図】
無人航空機の特定飛行における「立入管理措置」の正確な定義と、その適用に関する基本的なルールを理解しているかを確認します。
■【正解の理由】
選択肢2は、教則3.1.2(2)4)b.および通達3.(12)の冒頭に記載されている「立入管理措置」の正確な定義です。特定飛行において、無人航空機の飛行経路下における第三者の立入りを管理する措置を指します。
■【初心者がここで迷う理由】
「立入管理措置」という用語は、その具体的な内容(看板、補助者など)と、それが飛行形態の分類(カテゴリーⅡとⅢ)にどう関わるか、また特定の飛行方法(夜間飛行など)での例外措置など、複数の側面を持つため、全体像を把握しにくいことがあります。特に、カテゴリーⅡ飛行とカテゴリーⅢ飛行の区別が曖昧だと、選択肢1のような誤った分類を選んでしまう可能性があります。
■【本番での判断フロー】
1. まず「立入管理措置」の基本的な定義を思い出す。これは「第三者の立入りを管理する措置」である。
2. 各選択肢を確認する。
3. 選択肢1:「カテゴリーⅢ飛行に分類される」とあるが、立入管理措置を講じるのはカテゴリーⅡ飛行であるため、これは誤り。カテゴリーⅢ飛行は立入管理措置を講じない飛行である。
4. 選択肢2:立入管理措置の定義そのものであり、教則の記述と完全に一致するため、これが正しい可能性が高い。
5. 選択肢3:「補助者の配置に代えることはできない」とあるが、通達3.(12)①a.には、夜間飛行などで補助者の配置が困難な場合、塀やフェンス、看板等で立入管理区画を明示することで補助者の配置に代えることができると明記されているため、これは誤り。
6. したがって、選択肢2が唯一の正しい記述であると判断する。
問38
レベル3.5飛行に関する説明として、正しいものを1つ選びなさい。
- レベル3.5飛行は、歩行者等の第三者の上空を飛行することを認めるものである。
- レベル3.5飛行では、立入管理措置そのものが不要となる。
- レベル3.5飛行は、機上カメラによる確認で立入管理措置を代替し、移動中の車両等の上空の一時的な横断を伴う飛行を可能とする。
解説
■【設問の意図】
レベル3.5飛行の定義と、従来のレベル3飛行からの変更点、特に立入管理措置の代替方法と飛行可能な範囲について理解しているかを確認する。
■【正解の理由】
教則3.1.2(2)4)c.レベル3.5飛行の記述によれば、「機体に搭載したカメラによって、飛行経路下に歩行者等がいない無人地帯であることを確認し飛行する。」とあり、また「一定の要件を満たすことにより、一時的な道路等の横断に限って移動中の車両等の上空を飛行することを可能とするものであり、カテゴリーⅢ(レベル4)飛行と同様に歩行者等の第三者の上空の飛行を認めるものではない。」と説明されています。選択肢cはこれらの内容を正確にまとめています。
■【初心者がここで迷う理由】
レベル3.5飛行は、従来のレベル3飛行とレベル4飛行の中間に位置する新しい飛行形態であり、その特性や要件が複雑であるため、初心者は混同しやすいです。特に、「立入管理措置の簡素化」と「立入管理措置が不要」の違い、および「移動中の車両等の上空の一時的な横断」と「第三者の上空の飛行」の違いを正確に理解するのが難しい点です。デジタル技術の活用による代替措置が導入されたことで、従来の規制との境界線が曖昧に感じられることがあります。
■【本番での判断フロー】
1. まず、設問が「レベル3.5飛行」について問うていることを確認する。
2. 各選択肢を読み、レベル3.5飛行の主要な特徴と比較する。
3. 選択肢a「第三者の上空を飛行することを認める」は、教則で「カテゴリーⅢ(レベル4)飛行と同様に歩行者等の第三者の上空の飛行を認めるものではない」と明記されているため、誤りだと判断する。
4. 選択肢b「立入管理措置そのものが不要となる」は、教則で「立入管理措置そのものが不要となるわけではない」と明記されているため、誤りだと判断する。
5. 選択肢c「機上カメラによる確認で立入管理措置を代替し、移動中の車両等の上空の一時的な横断を伴う飛行を可能とする」は、教則の記述「機体に搭載したカメラによって、飛行経路下に歩行者等がいない無人地帯であることを確認することで立入管理措置を代替し、一時的な道路等の横断に限って移動中の車両等の上空を飛行することを可能とする」と完全に一致するため、これが正しいと判断する。
問39
無人航空機の操縦者に課せられる義務として、誤っているものを1つ選びなさい。
- 飛行前に外部点検と作動点検により機体の状況を確認する。
- 事故による機体の損壊や紛失に備えて、機体保険に加入する。
- 事故時は、負傷者の救護等、危険を防止するための措置を取る。(正解)
解説
■【設問の意図】
無人航空機操縦者に課せられる義務と、推奨される事項や任意で実施する事項を区別できるかを問う問題です。特に、安全運航に不可欠な義務と、リスク管理の一環として推奨されるが義務ではない事項の識別が重要です。
■【正解の理由】
航空法において、無人航空機の操縦者には飛行前の機体点検や事故発生時の危険防止措置(負傷者の救護等)が義務付けられています(教則3.1.2(3)1)b.飛行前の確認、およびf.事故等の場合の措置)。しかし、機体保険への加入は、一部の特定飛行(総重量25kg以上の機体やレベル3.5飛行)において「求められる」とされているものの、自動車の自賠責保険のような強制保険ではなく、すべての飛行において義務付けられているわけではありません(教則2.3.3 保険)。そのため、選択肢bが誤りとなります。
■【初心者がここで迷う理由】
保険加入は安全運航において非常に重要であり、実務上はほとんど必須と認識されているため、法律上の「義務」と「推奨」の区別がつきにくい点が挙げられます。特に、教則第5版で一部の飛行において保険加入が「求められる」と明記されたことで、一般的な義務と混同しやすくなっています。
■【本番での判断フロー】
1. 問題文が「誤っているもの」を求めていることを確認します。
2. 各選択肢が航空法上の「義務」であるか「推奨」であるかを判断します。
3. 選択肢a(飛行前点検)は、航空法3.1.2(3)1)bで「飛行に支障がないことその他飛行に必要な準備が整っていることを確認した後において飛行させること」と明確に義務付けられています。
4. 選択肢c(事故時の救護等)は、航空法3.1.2(3)1)fで「直ちに当該無人航空機の飛行を中止するとともに、負傷者がいる場合にはその救護・通報、事故等の状況に応じた警察への通報、火災が発生している場合の消防への通報など、危険を防止するための必要な措置を講じなければならない」と明確に義務付けられています。
5. 選択肢b(機体保険への加入)は、教則2.3.3で「車の自動車損害賠償責任保険(自賠責)のような強制保険はなく、すべて任意保険であるが、万一の場合の金銭的負担が大きいので、保険に加入しておくとよい」とされており、一般的な義務ではありません。
6. したがって、一般的な「義務」として誤っているのは選択肢bであると判断します。
問40
無人航空機操縦士の一等学科試験において、カテゴリーⅢ飛行を行う一等無人航空機操縦士に課せられる義務として、誤っているものを1つ選びなさい。
- 操縦者は一等無人航空機操縦士の技能証明の取得が必要である。
- 運航管理体制の構築において、操縦者は運航の中心的な役割を果たす必要がある。
- 運航の管理が適切に行われることについて、国土交通大臣の許可・承認を受ける必要がある。
- 操縦者はリスクの高い飛行であるため、運航管理体制の構築に関与する必要はない。
解説
■【設問の意図】
カテゴリーⅢ飛行を行う一等無人航空機操縦士に課せられる特別な義務や役割について、その理解度を問うものです。特に、リスクの高い飛行における操縦者の責任と運航管理体制への関与の重要性を確認します。
■【正解の理由】
教則5.1.1(2)「カテゴリーⅢ飛行の操縦者に追加で義務付けられる事項」には、「運航管理体制の構築に当たっては、操縦者がリスクの高い飛行を行うことについて無人航空機を飛行させる者としての責任を自覚し、運航の中心的な役割を果たさなければならない」と明記されています。したがって、操縦者が運航管理体制の構築に関与する必要はないとする選択肢4は誤りです。
■【初心者がここで迷う理由】
カテゴリーⅢ飛行は最もリスクの高い飛行形態であり、多くの規制や手続きが必要となるため、操縦者以外の専門家が運航管理を主導すると誤解する可能性があります。しかし、教則では操縦者自身がその責任を自覚し、運航の中心的な役割を果たすことが求められています。
■【本番での判断フロー】
1. 問題文で「カテゴリーⅢ飛行を行う一等無人航空機操縦士に課せられる義務として、誤っているもの」を問われていることを確認する。
2. 各選択肢を読み、教則5.1.1(2)の内容と照合する。
3. 選択肢1、2、3は教則に記載されている正しい義務や役割である。
4. 選択肢4は「運航管理体制の構築に関与する必要はない」とあり、これは教則の「運航の中心的な役割を果たさなければならない」という記述と矛盾するため、誤りであると判断する。